皆様
お元気でいらっしゃいますか!
まもなく、リオ・オリンピックですね。
皆さまご存知のとうり、今のブラジルの政治・経済・社会・医療の事態は尋常ではありません。
ブラジルで死すとも悔いなしと、移民船でパナマ運河を超え、40日かけて移民し、20代の10年間の歳月を日本語を忘れるほどブラジル社会に溶け込んでいた私にとって、この事態は悲しみでしかありません。
数年前、先生は「アメリカにはアメリカの試練があり、ブラジルにはブラジルの試練があります。」とおっしゃっていました。
具体的には申されてはいませんでしたが、ブラジルのカオスに内在していて、まもなく顕現するであろう闇をご存知であったのですね。
ここに来て、一気に複合する闇が噴出しています。
何が起きても不思議ではありません。
オリンピックを機会にリオへ行かれる皆様の安全を、心から祈るばかりです。
ブラジルには、リオを中心に政治でも宗教でも解決できない根源的な最悪の事態が存在します。
それは「ファベーラ」です。
リオの巨大ファベーラの一部です。
例えて言えば、浮浪者が公有地、民有地に不法に侵入し、そこに勝手に掘っ建て小屋を次々に建てていって住んでいる地帯。
そこには道路名も町名も地番もなく、電気、水道、ガス、下水道など一切ありません、また郵便も機能できません。
そんな、不法住居者の作る街を「ファベーラ」と呼んでいます。
リオには大小800ヶ所以上の「ファベーラ」が存在し、ブラジル全土すべての都市にもアメーバーのように「ファベーラ」が広がっています。
サンパウロにもあちこちに存在します。
ブラジルの総人口は2億人、その内「ファベーラ」に住んでいる人々は20パーセントから25パーセント、4000万人から5000万人と言われています。
信じられない驚くべき数字です。
そこで生まれ育ち生きていかれる方々の人生には、どんな試練が待ち受けているのかは想像を遥かに超えています。
自分の住所がありませんから、一切の社会的支援は受けられません。
住民登録はできません。
そのため子供が就学年齢になっても、どこからも入学案内は来ません。
学校もありません。
身分証明証も作れません。
就職したくても、「ファベーラ」の住居者であれば、雇い主から極端なダンピングを強いられます。
例えば、最低賃金が時給600円だとしても、「200円で良ければ来てくれ!」と言われてしまい、まともに生きていくのは不可能です。
若いカップルが家庭を設けても、そんな困難さから崩壊していく家庭はあとを絶ちません。
そこに生まれた子供たちは、近所の方々に、たらいまわしに育てられることになり、生年月日など誰も記録していませんから、成人しても自分の年齢が不詳である人々が多いのです。
そこで生まれたなら、生きるために幼少の時から、殺人も含めてあらゆる犯罪に手を染めることとなります。
女性であっても、幼少の頃から生きるためには売春を避けることはできません。
そのため、20代も後半になれば孫のいる女性も多いと言われています。
「ファベーラ」は臭い汚い危険の犯罪と悲劇の温床です。
美しいコパカバーナの海岸、イパネマの海岸、入り江、富豪らが暮らす緑豊かな住宅地、そしてボサノバの響き、目を見張る巨岩の数々。
キリストの巨像が見下ろす「コルコバードの丘」からは、これぞ神の国と映る圧倒的な自然と人工の風景が望めます。
かつて、石原慎太郎さんや加山雄三さんが若き日訪れて、凄く感動したと申されています。
世界三大美港の一つと言われるゆえんです。
「ファベーラ」と「コルコバードの丘」に代表される、この両極端の世界。
皆さま、今度生まれて来るなら、どちらを選ばれますか!
現実には多くの方々が、天上界から「ファベーラ」を選択して生まれてこられています。
その覚悟と勇気と気高さに畏れを抱くばかりです。
天上界から見れば決して見捨てることのできない悲しい涙の世界です。
来世、「ファベーラ」に生まれることになっても、そこで十全に救世の知恵を発揮できるよう、
今世は、『行』を限りなく極めてありたいです。
以下、行報告をいたします。
2016年
6月行報告、No. 71
★ 止観シート 30枚
ウイズダム 0枚
★ 祈り黙想禅定 29日
合計時間 14時間35分
1日30分以上
今月は1日抜けました。
★ 霊的読書
G誌の先生のご文章すべて、巻頭言、時の羅針盤、「魂の学」序説を熟読しています。
7ヶ月かけて7回読んでいます。
今月は7回読めました。
★ 真我を解放する行
「卑下者」を超えるための行から、
持続の行 (1ヶ月目です)
止悪の行 (1ヶ月目です)
書写行 0回
映像反芻 0回
以上です。
コメント
今月は省略します。
6月の止観シート行の内訳は、
書かなかった日 9日
一枚書いた日 14日
二枚書いた日 5日
三枚書いた日 2日
以上合計30枚
お読みいただき、ありがとうございました。
2016年7月20日
GLA 一会員